今回の競馬初心者向けコンテンツは血統についてお話ししていきたいと思います。
競馬は別名「ブラッドスポーツ」と呼ばれており、それほどまでに血統が重要です。
特に1990年代に輸入されたサンデーサイレンスは日本競馬にとって大きな影響をもたらし、近代競馬においてもその影響力は維持しています。
日常生活でペットを飼っている方も多いと思いますが、その際にも血統書がついているとペットの付加価値が高くなりますよね。
ペットの場合は血統書がない場合もありますが、現在の競走馬を生産する過程においては、血統が分からなくなってしまうことはありません。全ての競走馬は、血統が分かるようになっています。
また、競走馬は年に何度か開催される「セリ」で落札されることによってオーナー(馬主)が決まり、競走馬としてデビューすることができます。
その際に、種牡馬であれば活躍する産駒を多く輩出していたり、自身の成績が優秀な種牡馬の産駒であればそれだけで金額が上がることも珍しくありません。
これは繁殖牝馬(母馬)も同じことが言えます。
つまり、父と母がともに活躍した馬の場合は「良血馬」と呼ばれることもあります。
当然、良血馬は活躍する可能性が高いため、高額になるケースが多々あります。
金額にすると2億円を超えることもあり、そういった良血馬はデビュー前から非常に注目を集めるものです。
もくじ
血統表の見方
現在では、インターネットや書籍を中心として、競走馬の血統表を容易に見ることができます。
競走馬だけではなく、お父さんにあたる種牡馬、お母さんにあたる繁殖牝馬の血統も見ることができます。
血統表は大半が青と赤に塗られており、青が牡馬、赤が牝馬となっています。
白黒の書籍の場合は、上に表記されているのが牡馬、下に表記されているのが牝馬と覚えましょう。
血統表ですが、ほとんどの場合においては4代前まで遡って見ることができます。
人間で言えば、曽祖父と曾祖母ですね。
産駒とは
よく「○○産駒」というワードを見たり聞いたりすることがあると思いますが、これはその種牡馬の子どもであるという意味です。
例えば「ディープインパクト産駒」と言えば種牡馬である父がディープインパクトであることを示しています。
一般的には種牡馬のときに使いますが、現役時代に活躍した有名な牝馬の場合はその牝馬の名前で「○○産駒」と呼ぶ場合もあります。
いずれにしても、産駒とはその競走馬の子どもという意味になりますね。
インブリードとアウトブリード
血統にはインブリードとアウトブリードという用語があります。
インブリードとは、シンプルに表現すると近親交配のことです。
人間ではマイナスなイメージが強いですが、特定の血統が繁殖することが多い競馬界においては、珍しいことではありません。
インブリードを行うことによって、特定の血統を濃くして遺伝する力を高めることができます。
逆にアウトブリードとは、4世代から5世代ほど前まで、インブリードが一切ないことを言います。
一般的に、インブリードがあると体質が弱くなるとされており、アウトブリードの競走馬は体質が強くなります。
血統と距離適性・馬場
血統と密接に関係しているのが距離適性です。
短距離に強い血統、長距離に強い血統がはっきりしており、これは競馬の予想をする上で重要な要素の1つです。
私自身も競馬の予想をする際に対象レースの条件に基づいて出走馬の血統は必ずチェックします。
今回は攻略的な記事ではないので具体的な例は割愛しますが、シンプルに考えると種牡馬自身が長距離レースで好成績を残していれば、産駒も長距離レースが得意な傾向があり、短距離で活躍した種牡馬なら産駒も短距離で活躍する可能性が高い傾向にあります。
もちろん、その限りではないのが競馬の難しさであり、血統の奥深さでもありますが、まずは種牡馬の現役時代の成績を知っていれば十分です。
また、最近の競馬は種牡馬が日本で活躍したケースが数多くあります。
例えば先ほども名前を出したディープインパクトは日本で生産され、クラシック三冠制覇を含む数々のG1タイトルを手にした名馬です。
このように、種牡馬の現役時代が日本国内の場合は過去のレース映像や結果をすぐに調べることができますので、予想に役立ちます。
一方で、海外からの輸入されてくる種牡馬もまだ根強く、そういった馬でも主な成績くらいは調べることができますので、余裕があればチェックしてみるとよいでしょう。
種牡馬の傾向を調べるメリットは一度覚えれば長期的にその知識が使えることです。
活躍している種牡馬ほどたくさんの産駒を輩出していますので、自然と予想するレースに出走してくるケースが多くなります。
競走馬自体はその都度チェックする必要がありますが、「○○産駒の特徴」を覚えてしまえば基本的には繰り返し利用することができます。
血統は距離適性だけではなく、芝やダートの違いも、血統によって色濃く反映されます。
基本的には距離適性と同じ考え方ですが、例えば現役時代にダートで活躍した種牡馬の産駒ならその産駒もダートが得意な可能性が高い傾向にあります。
こういった知識は過去の実績が全くない新馬戦や実績が少ない未勝利戦、初めてダートや芝を走る競走馬に対して参考になります。
まとめ
血統は、調べれば調べるほど競馬予想に役立ちます。
まずは現役時代に活躍した馬や出走回数が多い種牡馬から覚えていき、徐々に繁殖牝馬の知識などを蓄積していくとよいでしょう。